就活に関して、先輩の経験談を聞くのはとても大切。しかし、「面接でこういうことを言ったら受かった」という話だけは、鵜呑みにしないほうが良い。この記事では、それを説明する。
先輩の経験談で信じたらいけない点
そろそろ面接も始まりだすころのようですね。皆さんの中には、去年就活した先輩の経験談を参考にする人もいるでしょう。実際、先輩の経験談は参考になると思います。“いつごろ、どのような準備をしたか” という話は、特に参考になりますね。
しかし、ひとつだけ気を付けてほしいことがあります。
「こういう質問にこう答えたら受かった」という話。これは要注意。信じたら危ないです。それが本当に受かった理由であることは、まずありません。
だって、受かった理由なんて公表していないんですから。鈴木先輩が受かった理由は、鈴木先輩にはわかりませんし、佐藤先輩が受かった理由は、佐藤先輩にはわかりません。それぞれ自分でうまく答えられたなあ、と思っている点が、強く印象に残っていて、受かった原因であるような気がするだけです。
なぜ信じたら危ないのか
いろんな会社の面接官に取材したわけでもない私が、なぜそこまで言い切れるか。
それは “面接は、正解を答えるゲームではないし、一問一答で判断するものではない” からです。30分の面接なら30分全体を通して、あなたがどんな人間か、判断するのです。そりゃそうだ。一問一答で○×つければいいなら、そんな楽な仕事はない。バイトだって面接官が務まるでしょう。
そのうえ、去年就活した先輩は、まだものごとの見方が学生のままです。そういう先輩から見て、“会社がなぜ自分を採用したのか” なんてわかるはずがありません。これから、社会人ってどういう資質が必要になるのか、とか、仕事ができる人ってどんな人なのか、が分かってくる途中。社会を経験すると、どういうことを見られているか、少しは分かってきます。だから、去年就活した先輩よりは、社会人になって数年経っている先輩に聞いた方がいいでしょうね。
ではどうしたらいいのか
そのうえで、自分なりの回答に作り替えて使うことが大事です。借り物の答えでは “あなたがどんな人なのか” は伝わりません。あなたがどんな人なのか伝わらない、ということは、あなたを採用すべきかどうか判断がつかない、ということです。
このブログでは何度も書いていますが、面接の準備は、“あなたがどんな人なのか” がしっかり伝わるようにということを忘れないでください。
こちら↓で書いたのと同じようなことです。くれぐれも、自分の言葉で。
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