私が紹介しているやり方は、「社会に出てやりたいことがある人」を前提にしている。では、やりたいことが特にない人はどうしたらいいのだろうか。ここではそれを説明する。
やりたいことを見つけるふたつの方法
やりたいこと、本当にないのでしょうか。本当にないのだったら、受ける会社を選ぶこともできないので、ここでは「やりたいことがあるけど、自分でもまだわからない」という前提で、見つける方法を考えてみます。
やりたくないこと から やりたいことを掘り出す
逆に、どうしてもやりたくないことを考えてみる。こういう業界は嫌だ、こういう仕事は嫌だ、など。そしてその理由を考えてみる。
・内勤は嫌だ
・時間が不規則なのは嫌だ
・毎日決まった仕事の繰り返しは嫌だ
などなど。できるだけ沢山出しましょう。
沢山出していくうちに、「もしかして自分は、こういう仕事がしたいのかなあ」というのがぼんやり見えてくるでしょう。消去法のようなものですね。嫌なことを取り除いていったら、やりたいことが残る、という考え方。
この方法をやってみた結果、具体的な職業名になるとは限りません。「給料はそんなに高くなくていいので、しっかり趣味の時間を確保できて、少し世の中のためにもなる仕事」なんて感じになるかもしれませんね。それでもやりたいことが全く分からないよりずっといいです。
なんとなく行動してしまったことから、やりたいことを掘り出す
例えば50社まとめてエントリーシートを登録しているとします。なぜその50社にしたのでしょうか?世の中には何万と会社があるのに、その50社にした理由が、なにかあるはずです。例えば・・・
・大手企業だから
・先輩や知りあいが働いている業界だから
・CMをよく見かけて気になっていたから
など。くだらない理由でもいいのです。それをもっと深く考えてみたら、あなたのやりたいことが見つかるはずです。
「すごくやりたいこと」じゃなくてもいい。なんとなく(他のことじゃなくて)こういうことがやりたいなあ、というのがぼんやり見つかればいいのです。
あとは足で探す
「すごくやりたいこと」を持って入社する人というのは、本当は少ないのだから、心配しなくていいです。最初はぼんやりしたイメージでも十分。でも、ぼんやりしたイメージをつかんだら、会社説明会やOB訪問をして、いろんな情報に触れましょう。この段階は、自分の中だけで考えていても、たぶんあんまり進みません。犬も歩けば棒に当たる の精神で、動けば何かしら、考えが進むものです。やりたいことは足で探しましょう。
それでやりたいことが固まってきたら、改めて分析STEP1から自己分析してみてください。大丈夫、何回やりなおしたっていいのです。何度もやり直すほど、磨かれます。
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